読み方 : リスクてんか
リスク転嫁【risk transfer】リスク移転
概要
リスク転嫁とは、企業などが組織的に行うリスク対応の類型の一つで、一定の合意のもとで他者に当該リスクを(全面的に)移すこと。

リスク(risk)とは将来起こりうる悪い出来事、および、その確率や損害の程度のことを指す。組織のリスクマネジメントでは、想定される様々なリスクを洗い出し、それぞれついてどのような対策を行うか検討する。代表的なリスク対応には、リスク回避、リスク低減、リスク受容などがあり、リスク転嫁はこれらと並んで用いられる基本的な手法の一つである。
リスク転嫁は他者と契約などを結んで一定のリスクを移転する手法を指す。典型的なリスク転嫁策は保険への加入で、一定の対価を支払うことでリスクが顕現した際の損失を保険会社に引き受けさせることができる。例えば、火災保険に加入すると、火災の発生確率や被害の大きさを減らすことはできないが、実際に火災が起きたときに損害額の一部を保険金として受け取り、金銭を通じて間接的に損害を保険会社に転嫁できる。
契約を通じたリスク転嫁も広く行われている。業務委託契約や請負契約において、損害賠償責任の所在を契約相手方に定める条項を設けることで、特定のリスクを相手側へ移すことができる。アウトソーシングもこの一形態であり、業務に付随するリスクごと外部事業者に委ねるケースがある。こうした部分的なリスクの移転は「リスク共有」と呼ぶこともある。
(2026.4.13更新)
関連用語
他の辞典等による「リスク転嫁」の解説 (外部サイト)
資格試験などの「リスク転嫁」の出題履歴
▼ ITパスポート試験
【令3】 情報セキュリティのリスクマネジメントにおいて、リスク移転、リスク回避、リスク低減、リスク保有などが分類に用いられることがある。
【平28春】 システム開発プロジェクトにおけるリスク対応には、回避、転嫁、軽減、受容などがある。転嫁の事例として、適切なものはどれか。
【平28春】 セキュリティリスクヘの対応には、リスク移転、リスク回避、リスク受容、リスク低減などがある。リスク移転に該当する事例はどれか。
▼ 基本情報技術者試験
【令7修6】 プロジェクトマネジメントにおけるリスク対応の例のうち,転嫁に該当するものはどれか。
【平25修12】 PMBOKにおいて,マイナスのリスクに対する戦略として用いられる “リスク転嫁” の説明はどれか。