読み方 : しゅうちゅうしょり
集中処理【centralized processing】集中型システム
概要
集中処理とは、コンピュータシステムの処理方式の一つで、複数の端末や拠点から送られるデータや処理要求を、一台のコンピュータ(あるいは一か所の施設)で集中的に行う方式。データの入出力を担う端末は各所に配置されるが、実際の演算やデータ管理はすべて中央側で行われる。

データの入出力などを行なう端末やコンピュータが様々な箇所に複数(規模によっては多数)配置されるが、そこではデータの処理は行わず、中央のコンピュータ(施設)にデータを運搬あるいは送信し、集中的に処理を実行する。管理が容易でコスト効率が高く、セキュリティを確保しやすいが、システム全体の性能や容量が中央コンピュータのそれに制約されるほか、中央コンピュータに障害などが発生すると全体が停止するリスクがある。
コンピュータが高価で大型だった1950~60年代、一組織に一台のメインフレーム(ホストコンピュータ)を置き、各部署はそれに接続した端末を通じて利用するのが一般的だった。端末はキーボードと画面のみを持つ「ダム端末」であり、処理の主体は完全にホスト側に固定されていた。利用者が端末から命令を送ると、ホストが演算やデータ参照を行い、結果だけを送り返す仕組みである。情報の一貫性と安全性が求められる金融機関や行政機関では、現在もこの方式が広く採用されている。
対になる概念が「分散処理」で、複数のコンピュータが処理を分担する方式である。パソコンの性能向上とネットワーク技術の発達によって分散処理が普及し、集中処理の比重は下がった。しかし、両者は対立するものではなく、現代のシステムでは目的に応じて組み合わせるのが一般的である。クラウドコンピューティングも、遠隔地の大規模サーバ群に処理とデータを委ねる点で、集中処理に近い性質を持つ。
(2026.5.11更新)