ホットアイル【hot aisle】暖気通路
概要

データセンターでは、サーバやネットワーク機器をラック(棚)に収納し、複数のラックを列状に並べて配置する。このとき、機器の前面同士・背面同士がそれぞれ向かい合うよう列を構成する。前面側が向き合う通路がコールドアイル、背面側が向き合う通路がホットアイルである。
一般的な機器は前面から冷却用の空気を吸い込み、内部を通過させたのち背面から排出する構造を持つ。そのためホットアイルには各機器から吐き出された熱気が集中し、室内の他の場所より温度が高くなる。この熱気を効率よく回収するため、ホットアイル側には空調設備の吸気口が設けられ、熱気は室外へ速やかに排出される。
一方、コールドアイルは機器が冷気を吸い込む側の通路であり、空調設備の吹き出し口が集中して配置される。コールドアイルから吸い込まれた空気が機器内部を通過してホットアイルへ排出されることで、室内に一定の空気の流れが形成される。大規模なデータセンターではホットアイルとコールドアイルが交互に並ぶ配置が標準的である。
冷気と熱気の流路を分離するこの方式は「アイルコンテインメント」(aisle containment)と呼ばれる。ホットアイルやコールドアイルをパネルや扉で物理的に区画し、冷気と熱気の混合を防ぐ「ホットアイル封じ込め」「コールドアイル封じ込め」といった手法も用いられる。かつてのデータセンターでは室内全体を一様に冷やす方式が主流だったが、機器の高密度化に伴い局所的な熱だまりが課題となったため、ホットアイルとコールドアイルを分離する構造が普及した。
(2026.6.22更新)