MTTR 【Mean Time To Repair】 平均復旧時間 / Mean Time To Recovery / 平均修復時間 / Mean Time To Restore / 平均修理時間
概要
MTTR(Mean Time To Repair)とは、機器やシステムなどの保守性を表す指標の一つで、故障などで停止した際に、復旧にかかる時間の平均。「MTTRが10時間」とは「修理に平均10時間かかる」という意味。ある期間のうち、故障などで停止してから稼働を再開するまでにかかった時間(ダウンタイム)の和を停止回数で除して求められる。例えば、あるシステムが調査期間中に10回停止し、停止時間の合計が100時間だった場合、MTTRは100/10で10時間となる。
MTTRが小さいほど復旧までの時間が短いことを表し、機器やシステム自体の保守性(serviceability)や運用組織の即応性や熟練度が高いことを意味する。MTTRの算出には稼働時間の長さは考慮されないため、対象の信頼性の高さ、堅牢性などは別の指標で測る必要がある。
MTBF・稼働率との関係
これに対し、故障(後の再始動)から次の故障までの平均稼働時間を「MTBF」(Mean Time Between Failure)という。MTBFを、MTBFとMTTRの和で除したものは全時間に対する稼働時間の割合、すなわち稼働率(operating ratio)となる。
例えば、ある装置のMTBFが999時間、MTTRが1時間であれば「平均999時間稼働するごとにトラブルで停止し、平均1時間の復旧時間を挟んで稼働を再開する」ことを意味するため、稼働率は999/(999+1)で0.999(99.9%)となる。
(2023.3.20更新)