WAF 【Web Application Firewall】 Webアプリケーションファイアウォール

概要

WAF(Web Application Firewall)とは、Webサーバへの外部からの攻撃を検知、防御するシステムWebサーバインターネットなど外部との中間に設置され、サーバと外部との通信を監視して、攻撃とみなしたアクセスブロックする。

Webサーバ上で運用されるWebアプリケーションには保安上の弱点(脆弱性)が存在する場合があり、外部の攻撃者がこれを悪用して遠隔操作や秘密の情報の詐取などの不正アクセスう場合がある。本来はサーバ側のソフトウェアの監視や修正に努め、脆弱性をすみやかに排除することが望ましいが、様々な事情から即時に対応できない場合がある。

WAFはWebサーバへの通信を常に監視し、時系列の通信記録(ログ)として保管する。また、あらかじめ登録された不審なアクセスのパターンを検知したり、送受信されるデータ中に特定のパターン(個人情報に似た形式のデータなど)を発見すると、通信に介入してアクセスブロックする。

WAFは専用のハードウェアとして実装されたものと、ゲートウェイなどのサーバ上で動作させるソフトウェア、また、Webサーバ自体に組み込むモジュールの形になっているものがある。Webサーバと別になっているタイプの製品はネットワークの入り口付近に設置して複数のWebサーバを守ることもできる。

動作モードとしては、リバースプロキシとして動作するものとアクセス透過させるものに分かれる。SSL/TLS通信暗号化されていると通信内容を解析することができないため、WAF自身がTLS通信の終端となって暗号化を解除してWebサーバへ取り次ぐような動作設定にしたり、SSLアクセラレータWebサーバの中間に設置する必要がある。

(2019.4.12更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事を参照している文書など (外部サイト)

  • 日本ネットワーク・オペレーターズ・グループ「JANOG52 Meeting」サイバーセキュリティBoF「用語集外部リンク」(PDFファイル)にて引用 (2023年7月)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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