エフェメラル 【ephemeral】
概要
エフェメラル(ephemeral)とは、一時的な、つかの間の、儚い、短命の、などの意味を持つ英単語。IT分野では一時的に使用する資源や、後で自動的に消去されるデータなどを形容するのに用いられる。エフェメラル系SNS (消える系SNS)
SNSの機能の一つで、自分のスペースに投稿した内容や相手へのメッセージなどが、一定時間が経過すると自動的に削除されることをエフェメラルであるという。投稿が原則としてエフェメラルであるようなサービスは特に「エフェメラル系SNS」(消える系SNS)と呼ばれることがある。
一般的なSNSでは投稿された内容は投稿者が削除したり非表示に設定しない限り原則として永続的に残り続けるが、エフェメラル機能を利用して投稿された文章や画像、動画などは短時間(数時間から数日の場合が多い)でサービス側が自動的に削除する。
ただし、閲覧者側で文字のコピー&ペーストやファイルのダウンロード、表示画面のスクリーンショット撮影などを行うと、サービスから削除された後も複製された内容が閲覧者の端末に残り続ける。「原理的に情報が残らない仕組み」になっているわけではないため注意が必要である。
エフェメラル系SNSとしてよく知られるものにはSnapChat(スナップチャット)やSNOW(スノウ)などがある。通常の投稿が永続的に残るSNSでエフェメラル機能を何と呼ぶかはサービスによって異なるが、Instagram(インスタグラム)やFacebook(フェイスブック)、LINE(ライン)では「ストーリー」(Story)あるいは「ストーリーズ」(Stories)と呼ばれる。
他の分野のエフェメラル
SNSへの投稿だけでなく、IT分野では一時の用に供することを指してエフェメラルと呼ぶことがある。例えば、Webブラウザなどがサーバに接続してデータを受信するために一時的に占有するポート番号を「エフェメラルポート」と呼んだり、クラウドサービスで一時的に占有可能なデータ保管領域を「エフェメラルストレージ」「エフェメラルディスク」などと呼ぶ。
(2022.4.14更新)