アク禁 【アクセス禁止】

概要

アク禁(アクセス禁止)とは、ネットサービスなどで運営者・管理者が特定の利用者や端末に対してアクセスを禁じる(拒否する)措置を講じること。電子掲示板(BBS)などで嫌がらせや営利目的の投稿を封じるために行われることが多い。施設やイベントにおける迷惑利用者の「出禁」(出入り禁止)に似た措置である。

掲示板やブログなどのWebサイトやネットサービスで、趣旨に沿わない投稿や嫌がらせ目的の投稿、他の利用者の邪魔になる大量の投稿、営利目的の投稿(スパム)などが繰り返された場合に、管理者の操作により送信元のコンピュータからアクセスを拒否する措置を指す。

SNSなど利用者登録が必要なサービスでは会員資格の凍結や抹消により行われるが、オープンに誰でもアクセスできるサイトの場合は個々の利用者を識別して選択的に拒否することが技術的にできないため、送信元のIPアドレスやその範囲などを指定してアクセスを拒否する。

このため、大規模な掲示板サイトなどでは、一人の、あるいは少数の利用者が荒らし行為を行ったために特定のインターネット接続事業者ISP)のIPアドレスが広範囲にアクセスを禁じられ、たまたま同じISPを利用しているだけの無関係な他の利用者が巻き添えでアクセスできなくなる事態が生じることがある。

企業や官庁、大学などで固定IPアドレスを使用しているのでない限り、一般的な個人利用者はインターネット接続手順をやり直せばISPから以前とは別のIPアドレスが与えられるため、アドレス指定によるアク禁措置は一時的な効果しか期待できない。他の利用者の不便もあるため、通常は一定期間(例えば1日、1週間など)経過後に解除されることが多い。

(2023.11.25更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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