Tomcat 【Apache Tomcat】
概要
Tomcat(Apache Tomcat)とは、Javaサーブレット(Servlet)やJSP(JavaServer Pages)の実行環境となるソフトウェアの一つ。アパッチソフトウェア財団(Apache Software Foundation)が開発を主導し、オープンソースソフトウェアとして公開している。Webサーバ上で動的に実行されるJavaプログラムの一種であるサーブレットやJSPを実行することができる「サーブレットコンテナ」あるいは「Webコンテナ」と呼ばれるサーバソフトウェアの一つである。Tomcat自体もJavaで開発されたJavaアプリケーションとなっている。
コンテナとしての基本的な機能に加え、「EL式」(式言語/Java Expression Language)や「WebSocket」などの拡張仕様にも対応している。バージョン5以降はサーブレットコンテナ部分を「Catalina」、Webサーバ部分を「Coyote」、JSP部分を「Jasper」と呼んでいる。
単体でWebサーバ(HTTPサーバ)としての機能も持つほか、Apache HTTP Serverなど外部のWebサーバソフトと連携して運用することもできる。Linuxなど主要なUNIX系OSに対応し、WindowsやmacOSでも動作する。サーブレット/JSPを使う際の定番ソフトとして広く普及している。
歴史
Tomcatの最初のバージョンは1999年に公開された。当時Javaの開発元だったサン・マイクロシステムズ(Sun Microsystems)社のジェームズ・デイビッドソン(James Duncan Davidson)氏がサーブレットのリファレンス実装(参照すべき基本となる実装)として開発し始めたものだった。
後にアパッチソフトウェア財団でJava関連ソフトウェアを開発する「Jakartaプロジェクト」へ移管され、Apacheライセンスに基いてオープンソースソフトウェアとして公開された。2005年にはJakartaから「Apache Tomcatプロジェクト」として独立し、現在も活発に開発が続いている。
(2024.3.27更新)