コーナーケース【corner case】

概要

コーナーケース（corner case）とは、機械やソフトウェアなどに生じる不具合などのうち、極端なパラメータや動作環境の組み合わせにより起きるもの。複合的な要因で引き起こされる稀なケースである。

複数の要因が極端な状態の場合にのみ生じる問題や、そのような状況を指す。製品のテストなどでは、通常の利用環境で想定される状況から大きく外れた極端なパラメータを複数同時に設定したものをこのように呼ぶ。極端な値には理論上あるいは設計上の最大値や最小値などが含まれる。

コーナーケースは通常の使用時にはほぼ起こらない稀なケースだが、安全や機密に関わるような製品では、悪意に基づいて故意に極端な操作などが行われた場合や、最悪の状況が重なった場合でも致命的な事態に至らないことを確認するため、コーナーケースの試験が重要視されることがある。

なお、一つのパラメータや条件のみが極端であるようなケースは「エッジケース」（edge case）という。単一の要因によって引き起こされる問題であり、通常の環境では稀なケースだがテストの実施や問題の発見はコーナーケースよりも行いやすい。極端なパラメータによって生じるケースをエッジケース、稀にしか起こらないケースをコーナーケースとする場合もある。

(2024.5.31更新)