ストレステスト【stress testing】
ストレステストとは?

IT分野では、サーバやネットワーク機器、ソフトウェアなどに一度に大量のデータや接続要求を送りつけるなどして過負荷状態を意図的に引き起こし、負荷の程度と性能劣化の関係を測定したり、システムが停止に至る限界点を特定したり、想定外の動作や障害が発生しないかを確認したりする。
通常の負荷試験(ロードテスト)が想定される最大の運用負荷に耐えられるかを測るのに対し、ストレステストは設計上の許容範囲を意図的に逸脱させることで、システムの堅牢性や障害からの回復力を見極めることを主眼とする。負荷の増加に伴って応答速度が徐々に低下するのか、ある時点で急激に利用不能になるのかといった挙動の把握や、障害発生後のデータの整合性なども評価対象となる。
一般の機械製品や電子機器に対しては、規定以上の荷重や振動を加えるほか、極端な高温や低温、高湿度といった定格外の環境で動作させ、耐久性や故障が生じる条件、物理的な限界値などを調べる。自動車や航空機、産業機器などの安全性評価においても重要な手法として用いられている。
一方、原子力発電所や金融機関などに対するストレステストは、実際に過酷な状況を再現するわけにはいかないため、想定を超える不利な条件が発生した場合にどのような状態に陥るかを、書面審査やコンピュータシミュレーションによって検証する。金融分野では、景気後退や市場の急変、歴史的な大暴落などを想定したシナリオに基づき、自己資本の健全性や資金繰りへの影響を評価する枠組みが各国の規制当局によって整備されている。
元々は医学の分野で、運動などによって心臓に負荷をかけながら心電図などを測定し、潜在的な疾患を調べる検査を指す言葉であった。この概念が工学や情報システム、金融、インフラなど様々な領域に応用され、現在ではリスク管理や品質保証の手段として定着している。
関連用語
他の辞典等による「ストレステスト」の解説 (外部サイト)
- ウィキペディア「ストレステスト」
- Insider's Computer Dictionary「ストレス・テスト」
- システムエンジニア入門「ストレステスト」
- Techopedia (英語)「Stress Testing」
- PC Magazine (英語)「stress testing」