読み方 : きょうかいちぶんせき
境界値分析【boundary value analysis】限界値分析/境界値テスト
概要

ソフトウェアの処理は、数値や日付などの範囲によって動作が切り替わることが多い。条件式の記述ミスや仕様書の解釈の誤りはこの切り替わりの境目で起きやすく、例えば「100以上」という条件を「100より大きい」と実装してしまうようなケースがある。通常の代表値によるテストだけでは見逃されやすいバグが、境界付近には集中しやすい。
境界値分析では、結果が同じになることが想定される入力値のグループである「同値クラス」を設定し、その境界となる値そのもの、その内側の値、外側の値をテストケースとして選ぶ。例えば、「6歳未満」「6歳以上18歳未満」「18歳以上」で処理が分岐する仕様であれば、5歳・6歳・17歳・18歳などが対象となる。これにより、不等号の向きの誤りや等号の有無による判定のズレを確実に検証できる。
密接に関連する手法として「同値分割」(同値分析)がある。これは同値グループの中から代表値を一つ選んでテストする方式で、例えば1~100のみ受け付ける入力項目について代表として「50」を試すといった手法である。実際のテスト設計では、同値分割で入力全体の範囲を網羅しつつ、境界値分析で境界付近を重点的に確認するといったように組み合わせて用いられることが多い。
境界値分析は、内部の実装を参照せず仕様からテストケースを導出する「ブラックボックステスト」の技法の一つである。数値範囲の判定、文字列長の制限、入力件数の上限・下限など様々な場面で有効であり、ISTQBをはじめとするソフトウェアテスト関連の認定資格や標準でも基本技法の一つに位置付けられている。
(2026.6.15更新)