机上デバッグ

概要

机上デバッグとは、コンピュータプログラムに誤りがないか調べるデバッグ(debug)作業の手法の一つで、紙に印刷したソースコードを人間が読んで検証する方式。現在では画面上でコードを読む場合も含まれる。

処理の流れや変数の内容などを頭の中で思い浮かべながらプログラムコードを目で追い、記述の誤りや論理の矛盾、不適切な実行の流れなどを探し出す。ペンなどで印をつけたりメモ書きしながらなうことも多い。

かつて、大型コンピュータを大人数で共有するのが一般的で、端末を自由に使用できずコンピュータ上での一つ一つの作業の実行にも時間がかかっていた時代に、ソフトウェアによるテストやデバッグプログラム修正の前段階にう作業としてよく実施されていた。

これに対し、デバッガなどのソフトウェアを用いてコンピュータ上でなうデバッグ作業は「マシンデバッグ」(machine debug)と呼んでいた。現代では端末を自由に操作できる環境が一般的になったため、紙に印刷せず画面にソースコードを表示して黙読するデバッグ作業を指して机上デバッグと呼ぶことが多い。

(2023.2.19更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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