ソリッドモデル【solid model】ソリッドモデリング/solid modeling

概要

ソリッドモデルとは3次元グラフィックス(3DCG)やCADにおいて、立体形状を中身の詰まった物体として表現する方式。表面だけでなく内部まで密度が満たされた実体として定義することで、物理的な属性を含む正確な形状管理が可能となる。
ソリッドモデルのイメージ画像

対象物を空洞のない連続体として扱い、形状データから体積や質量、重心といった物理量を計算によって導出できる。輪郭や表面の情報のみを保持する手法とは異なり、内部構造まで含めて立体を定義する。

また、複数の立体に対して和集合差集合積集合を求めるブーリアン演算を適用できる。立体同士を結合させたり、一方からもう一方をくり抜いたりすることで、単純な図形から複雑な形状を生成できる。

ソリッドモデルは、CAD(Computer Aided Design)を用いた工業製品の設計や、強度解析、応力解析、流体シミュレーションといった科学技術分野で広く利用されている。寸法精度や干渉判定など、実体を前提とした計算との親和性が高く、設計データの整合性を保ちやすい。金型製作や3Dプリンタによる造形データとしても直接利用できる。

一方で、内部の情報まで保持する構造上、データ量や演算負荷が大きくなりやすい。このため、外見のリアルさやリアルタイム性が優先される映像制作やビデオゲームの分野では、表面のみを扱うサーフェスモデルなど用いられることが多く、ソリッドモデルが直接使われることは少ない。近年ではコンピュータの処理能力向上に伴い、建築や土木分野の「BIM」(Building Information Modeling)や「CIM」(Construction Information Modeling)など、産業への応用も広がっている。

(2026.6.26更新)
 

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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