バッファアンダーラン【buffer under-run】

CD-R/CD-RWやDVD-R/DVD-RW/DVD-RAMなどの書き込み可能型の光学ディスクにデータを記録するには、装置の構造上の制約から途切れることなく連続的にデータを書き込まなければならないという制約がある。
このため、ディスク書き込みソフトが書き込み処理を開始すると、メモリ上に確保したバッファ領域に準備ができたデータを順次送り出していき、同時にドライブ側でこれを読み出しながらディスクへの記録を行っていく。
ディスクへの書き込みがバッファへの送り出しに追いつかないよう、バッファにある程度データが貯まってから記録を開始するが、送り出し処理の最中に別のソフトウェアが負荷の高い処理を始めたなどの理由で、バッファへの送り出しが滞ったり遅延したりする場合がある。
ドライブ側がバッファ上に用意されたデータをすべてディスクに書き込んでしまい、次に読み出すべきデータが枯渇してしまうと、ディスクにそれ以上連続してデータを記録することができなくなり、書き込み操作は失敗してしまう。このような状態をバッファアンダーランという。
CD-RWやDVD-RAMなど、消去と再書き込み可能なディスクの場合は、失敗したディスクを初期化して再度書き込みを試みることができるが、CD-RやDVD-Rなど一度だけ書き込み可能な追記型メディアは途中まで書き込んで失敗すると使用できないディスクになってしまう。
初期のCD-Rドライブなどでは、バッファアンダーランを防ぐため、書き込み処理中はコンピュータを操作したり他のソフトウェアを動作させてはいけないなどと言われたものだが、後にエラーを防止するための機能が光学ドライブや書き込みソフト側に搭載されるようになったため、通常の使用ではバッファアンダーランが起きることは稀になった。
(2025.10.17更新)