バッファアンダーラン 【buffer under-run】

概要

バッファアンダーラン(buffer under-run)とは、光学ディスクなどへ書き込みを行う際に、バッファ領域からの読み出しに書き出しが追いつかず、書き込むべきデータの流れが途絶えてしまい記録エラーとなってしまうこと。

CD-R/RWDVD-R/RW/RAMなどの書き込み可能型の光学ディスクにデータを記録するには、途切れることなく連続的にデータを書き込まなければならないという制約がある。このため、メモリ上に確保したバッファ領域に準備ができたデータを順次書き出していき、同時にこれを読み出しながら光学ドライブに転送して書き込み操作を行っていく。

ディスクへの書き込みがバッファへの書き出しに追いつかないよう、バッファにある程度データが貯まってから記録を開始するが、書き出し処理の最中に別のソフトウェアが負荷の高い処理を行うなどの理由でバッファへの書き出しが滞ったり遅延したりする場合がある。バッファ上のデータをすべてディスクに書き込んでしまい次に読み出すべきデータが枯渇してしまうと、それ以上連続してデータを記録することができなくなり、書き込み操作は失敗してしまう。

CD-RWDVD-RAMなど消去・再書き込み可能なディスクの場合は、失敗したディスクを初期化して再度書き込みを試みることができるが、CD-RDVD-Rなど一度だけ書き込み可能なメディアは途中まで書き込んで失敗すると使用できないディスクになってしまう。

初期のCD-Rドライブなどでは、バッファアンダーランを防ぐため書き込み処理中はコンピュータを操作したり他のソフトウェアを動作させてはいけないなどと言われたものだが、後にエラーを防止するための機能が光学ドライブや書き込みソフト側に搭載されるようになったため、通常の使用ではバッファアンダーランが起きることは稀になった。

(2018.3.5更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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