DVD-VR 【DVD Video Recording】 VRモード
概要
DVD-VR(DVD Video Recording)とは、追記型・書き換え型のDVDに動画データを記録するための技術仕様の一つ。動画と付随する音声や字幕を記録する形式を定めており、ビデオレコーダーによるテレビ放送の録画などに用いられる。映像ソフトなどに用いられるDVD-Videoと基本的な仕様は共通している。動画圧縮方式としてMPEG-1あるいはMPEG-2に対応し、最高で横720×縦480ピクセル、毎秒30fps(フレーム/秒)の動画を記録できる。様々な動画を録画することを想定し、画素数やアスペクト比はDVD-Videoより自由度が高い。
音声形式としては標準でPCM、AC-3(ドルビーデジタル)に対応し、音質はCD相当のサンプリング周波数44.1kHz、量子化16ビットに対応するほか、48kHzやサラウンド(5.1ch/7.1ch)、二か国語放送や副音声をそのまま記録できる2ストリーム記録が可能となっている。
DVD-RやDVD-RAMなど記録型のDVDで利用でき、ダビング10などのコピー制御情報で保護されたデジタル放送の録画に用いる場合は著作権保護(DRM)技術の一つであるCPRM(Content Protection for Recordable Media)に対応したディスクを用いる必要がある。
HDDレコーダーなどで放送コンテンツの録画やHDDからの複製などのために用いられることが多い。DVD-Videoと仕様は重複しているが直接の互換性は無く、初期のDVDプレーヤーなどの中にはDVD-VRの再生に対応していない場合もあった。DVD+RやDVD+RWでの録画には別の規格である「DVD+VR」を用いる。
(2022.7.4更新)