2層記録DVD 【double layer DVD】 dual layer DVD / 片面2層 / 両面2層
概要
2層記録DVD(double layer DVD)とは、片面あたり2層の記録層を確保したDVDのこと。DVD-Rを2層化した「DVD-R DL」と、DVD+Rを2層化した「DVD+R DL」を指すことが多い。光学ディスクのDVD規格では、記録面に表面からの深さの異なる2層の記録層を形成することができるようになっている。表面に近い側が半透明なレイヤー0で、透明の中間層を挟んで奥にあるのが全反射するレイヤー1である。
ドライブ装置の光ピックアップは焦点距離を調整して手前の層を読み取るか奥の層を読み取るか選択することができる。手前の層は光を奥に透過しなければならない都合上、反射率が低く、奥の層より記録用の溝(ピット)を10%長く取っている。
このため、記憶容量は1層記録と2層記録でちょうど2倍とはならず、12cmディスクの場合で片面1層なら4.7GB、片面2層なら8.5GBとなる。DVDには両面とも記録面とする仕様も用意されているため、両面1層なら9.4GB、両面2層なら17.08GBである。
2層記録DVD自体は読み出し専用のDVD-ROMにも存在するが、対応機器が限られるため、コンテンツやソフトウェアの販売用にはあまり用いられない。このため、追記型のDVD-RやDVD+Rを2層化した拡張仕様の「DVD-R DL」(DLはDual LayerあるいはDouble Layerの略)、「DVD+R DL」を指して2層記録DVDと呼ぶことが多い。
(2024.1.7更新)