プリロード【preload】プリローディング/preloading
概要

コンピュータでは、ストレージからメモリへのデータ読み込みや、ネットワーク越しにサーバからファイルをダウンロードする際に一定の時間がかかる。要求が発生してから読み込みを開始すると、完了までシステム全体が待機状態になりやすい。そのため、次に使われる可能性の高いデータを先回りして読み込んでおくことで、処理の停滞を緩和することができる。
この考え方はオペレーティングシステム(OS)、アプリケーション、Webシステムなど様々な分野で実装されている。例えば、アプリケーション起動時に頻繁に使う設定情報をメモリへ展開したり、電子書籍リーダーで次のページを先読みしたりする処理がプリロードに当たる。Windowsの「SysMain」(旧SuperFetch)も、使用頻度の高いアプリケーションを起動前にメモリへ読み込んでおく機能である。
Web技術の分野では、ページの表示に必要な画像やフォント、スタイルシートなどを優先的に取得するためにプリロードが用いられる。通常、ブラウザはHTMLを上から順に解析しながら参照されている外部リソースを読み込むため、後半に記述されたリソースの取得は後回しになりやすい。link要素のrel属性に「preload」を指定すると、そのリソースを他より優先して取得するようブラウザに指示できる。これにより、フォントの一時的な非表示やレイアウトの崩れといった現象を抑えることができる。
類似する用語の「プリフェッチ」(prefetch)との使い分けは文脈や仕様によって異なるが、プリロードは利用がほぼ確定しているリソースを早期に確保する場合に、プリフェッチは将来利用される可能性があるデータを予測して取得する場合に用いられることがある。なお、読み込むデータが多すぎるとメモリ使用量や通信量が増加し、かえって性能低下を招くこともあるため、何をどのタイミングで先読みするかはシステム設計上の重要な検討事項となる。