モダンブラウザ 【modern browser】
概要
モダンブラウザ(modern browser)とは、W3Cなどの標準化団体や業界団体の策定するWeb標準規格群に準拠し、主要機能に関して独自仕様や独自拡張の少ないWebブラウザ製品。現代ではほとんどの製品が該当するためこのような区分はあまり用いられない。2010年前後によく用いられた概念で、標準化団体で策定された技術や仕様を尊重し、他社製品と異なる挙動や仕様をなるべく含まないよう設計、実装されたWebブラウザのことを指す。具体的にはGoogle ChromeやSafari、Firefox、Operaの最新版などが該当する。
一方、標準から外れた仕様や挙動、自社製品でのみ利用可能な特殊な機能が多く、他のWebブラウザとの互換性や、他社のWeb関連ソフトウェアとの相互運用性の低いWebブラウザは「レガシーブラウザ」と呼ばれた。主に米マイクロソフト(Microsoft)社のInternet Explorerを指すが、旧Netscape社の製品など古い時代の製品も含まれる。
その後、Microsoft社がChromeなどと同じレンダリングエンジンを採用したMicrosoft Edgeへ移行し、主要ブラウザメーカーが参加するWHATWGが標準化で大きな役割を果たすようになり、主要ブラウザが定期更新や自動アップデートを採用するようになったため、古い独自仕様の製品が長く利用環境に停滞する余地が少なくなり、現在では「モダン」「レガシー」の区分はほとんど用いられなくなった。
(2021.12.18更新)