HARファイル 【HTTP Archive】 HTTPアーカイブ
概要
HARファイル(HTTP Archive)とは、WebブラウザがWebサーバとのやり取りを記録するためのファイル形式。JSON形式のテキストファイルで、特定のサーバとの間で送受信した一連のデータが記録される。標準のファイル拡張子は「.har」。ブラウザからサーバに対するHTTPリクエスト、サーバからのHTTPレスポンス、それらのHTTPメッセージに含まれるステータスコードやヘッダの内容、各アクションの開始時刻、完了までの経過時間などが順番に記録される。
CookieやURLパラメータ(クエリストリング)などの制御情報も記録される。ログイン手続きなどのやり取りを記録した場合には、ユーザーIDやパスワード、Cookieに記録されたセッションIDなどもそのまま記録されるため、取り扱いに注意が必要である。
HARファイルはWebサイトやWebアプリケーションの開発者がブラウザとサーバのやり取りを確認し、正しく動作しているか、どのような問題が発生しているか、性能上のボトルネックになっているのはどこかなどを探るために用いられることが多い。W3Cが仕様の標準化を試みたが、正式な規格とはならず破棄されている。
Google ChromeやMozilla Firefox、Microsoft Edgeなど多くのブラウザが対応しているが、ファイルに記録する手順はブラウザごとに異なる。Chromeの場合はF12キーで開発者ツールを呼び出し、「Network」タブの「Preserve log」を有効化した上で記録したい一連のアクセスを実行、「Stop recording network log」で記録を停止し、「Save as HAR with content」でファイルに書き出す。
(2023.12.23更新)