クリックジャッキング 【clickjacking】 クリックジャック攻撃

概要

クリックジャッキング(clickjacking)とは、Web閲覧者への攻撃手法の一つで、攻撃用ページの上に透明表示に細工した外部サイトを重ねて表示し、外部サイト上で利用者に意図しない操作をわせる手法。

攻撃者は閲覧者にマウスなどで特定の位置を操作するよう仕向けるページを作成し、その上に被せるようにiframeタグで外部の著名サイトSNSや商取引サイトなど)を表示する。外部サイトの方は見た目が透明になるような表示設定をい、閲覧者に存在を気づかせないようにする。

閲覧者が攻撃用ページをWebブラウザに表示させると、下側にある攻撃用ページの内容しか見えないため、これを操作しようとしてボタンやリンククリック等の操作をうが、実際には上に覆いかぶさっている透明な外部サイトの一部をクリックしてしまい、当該サイトで意図しない操作を実行させられてしまう。

標的サイトの登録利用者がログイン状態にある場合に重大な設定変更(投稿の公開範囲の変更、アカウントの削除等)をうよう誘導する設計になっていることが多く、その場合は閲覧者が当該サイトに登録していないかログアウト状態であれば影響は受けない。

閲覧者側の操作や設定で完全に遮断することは難しいが、Webサイト側では攻撃に悪用されないようHTTPヘッダの「X-Frame-Options」を必ず指定するようにして、外部サイトiframe内に表示させないといった対策はできる。また、単純なクリック操作で重大な操作が完結しないよう、操作にキー入力などを組み合わせたり、重要な変更の直前に改めて利用者認証を求めるといった対策もある。

(2021.6.7更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
ホーム画面への追加方法
1.ブラウザの 共有ボタンのアイコン 共有ボタンをタップ
2.メニューの「ホーム画面に追加」をタップ
閉じる