L2延伸 【Layer 2 extension】

概要

L2延伸(Layer 2 extension)とは、広域回線を通じて離れた拠点間のネットワークLANのレベル(レイヤ2)で連結すること。また、そのような通信サービス

L2Layer 2第2層)は通信プロトコルを階層化したモデルの中で物理層L1)の上位のリンク層データリンク層)で、イーサネットEthernet)やWi-Fiによる室内や建物内のLANローカルエリアネットワーク)に該当する。

インターネットなどの広域ネットワークは通常、上位のネットワーク層L3)にあたるIPInternet Protocol)を用いて構成されており、同じ組織内でも地理的に離れた拠点間ではIPネットワークでの接続・通信するのが一般的となっている。

L2延伸ではL2TPVXLANなどIPネットワークを経由して複数拠点を連結(トンネリング)するプロトコルを利用し、離れた拠点のLAN同士をL2レベルで通信可能にする。互いのLANに所属する機器同士は、特別な設定やIPアドレスの見直しなどをしなくても、もう一方のLAN上の機器と通信できるようになる。

L2延伸はオフィス間の接続だけでなく、データセンターオフィス間、クラウド環境オンプレミス環境の間などの接続にも用いられる。IPネットワークを通過できない通信や機能を広域に連携させることが可能なため、クラウド間やオンプレミス-クラウド間のシステム移行仮想マシンの移動(マイグレーション)などによく用いられる。

(2022.4.15更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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