httpd【Hypertext Transfer Protocol Daemon】HTTPデーモン
概要

httpdはオペレーティングシステム(OS)の起動時や管理者の指示によって開始され、以降はバックグラウンドで動作を続ける。ネットワーク越しに届いたHTTPリクエストを監視し、要求されたHTMLファイルや画像などをWebブラウザなどのクライアントへ送信する。
フォーム入力やファイルアップロードなどのためにクライアントから送信されたデータの受信や保存、CGIなどの仕組みを通じたサーバ側プログラムの実行と結果の返送も行う。近年では、HTTPSによる暗号化通信への対応が標準的となっており、httpdはSSL/TLSを用いた安全な通信も処理する。
UNIX系OSでは、バックグラウンドで常駐しサービスを提供するプログラムを「デーモン」(daemon)と呼ぶ。httpdの末尾の「d」はこれを表しており、スケジュールに従ってプログラムを起動する「crond」やリモート接続を受け付ける「sshd」など、同様の命名規則が他のサービスにも見られる。
引数を指定して動作を指示するコマンドとしての側面もあり、管理者はhttpdコマンドを実行してWebサーバの起動や停止、設定の再読み込みといった操作を行う。ただし、Apache HTTP Serverでは一部のLinuxディストリビューションで実行ファイル名が「apache2」となる場合もあり、必ずしもすべてのWebサーバソフトウェアに共通する名称ではない。
この名称の起源は、1990年にWebの考案者であるティム・バーナーズ・リー(Tim Berners-Lee)氏らが欧州原子核研究機関(CERN)で開発した世界初のWebサーバ「CERN httpd」にさかのぼる。後発の多くのWebサーバソフトウェアがこの命名を踏襲し、Apache HTTP Serverもその一つとして実行ファイル名とメインの設定ファイル名「httpd.conf」にこの名称を採用している。