COM+ 【Component Object Model plus】

概要

COM+(Component Object Model plus)とは、米マイクロソフト(Microsoft)社が提唱していた、ソフトウェアの機能を部品化して外部から呼び出して利用する仕組みを定めた技術仕様「COM」および「DCOM」の改良版。オペレーティングシステム(OS)への統合をより強めたもの。

COMComponent Object Model)はソフトウェアの機能を部品化して外部から呼び出して利用する仕組みを定めた技術仕様の一つで、部品化されたプログラムを「COMコンポーネント」という。主にWindows環境でのプログラム間連携を容易にするために用いられた。

COM+は1999年にWindows 2000で導入されたもので、COMおよびDCOMDistributed COM)では個々のコンポーネントや外部のソフトウェアが提供してきた機能を標準仕様の一部としてOS側に統合し、コンポーネント開発者が手軽に利用できるようにした。

具体的には、「MTS」(Microsoft Transaction Server)が提供していたトランザクション処理や、「MSMQ」(Microsoft Message Queue Server)が提供していたメッセージキューイング、統一的なセキュリティ機能などを標準的に使用することができる。

実行時に一度読み込んだコンポーネントメモリ上に保管(プール)しておき、再度呼び出すときに即座に起動できる機能や、コンポーネント間でイベント通知・駆動ができるイベントサービス(COM+イベント)なども導入された。これらの仕様は特定のプログラミング言語開発環境依存せず、様々な言語で開発できる。

(2024.3.30更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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