Visual SourceSafe【VSS】
概要

Visual SourceSafeは、開発中のソフトウェアのソースコードを専用の「リポジトリ」(repository)に保存しながら時系列の変更履歴を記録し、後から任意の時点の版を呼び出せるようにする。Visual Studioと一体的に使用することができ、リポジトリは中央サーバで集中的に管理する。差分情報をもとに過去の状態を復元することも可能であった。
あるソフトウェアの開発途中でバージョンを分岐させ、そこから派生ソフトを並行して作ることもできた。複数人で開発を進める場合には、他の担当者の変更点を古い版のファイルで上書きして消してしまう事故を防ぐため、「チェックイン」(checkin)と「チェックアウト」(checkout)の仕組みで編集中のファイルを保護し、変更・更新箇所を解析して統合(マージ)する。
管理の対象はテキスト形式のプログラムコードに限らず、関連する画像や実行ファイルなどのバイナリデータも含まれており、開発に関わる様々なファイルを一元的に扱うことができた。Windows環境における小規模開発向けの標準的なツールとして普及し、Visual Studioの利用者にとって導入しやすい製品であった。
最初のバージョンは1994年に発売され、2005年に発売された「Visual SourceSafe 2005」が最終版となった。単体ライセンスでの提供は2011年12月末に終了し、それ以降はMSDN Subscriptionの特典としてのみ提供される形に切り替わった。同社によるサポートも、メインストリームサポートが2012年10月に、延長サポートが2017年10月にそれぞれ終了している。
後継製品としては、2006年に登場した「Team Foundation Server」(TFS)がある。これはVisual SourceSafeが持っていたソースコード管理機能を引き継ぎつつ、バグ管理やレポーティング、自動ビルドといった機能を新たに加えた製品であり、現在はクラウドサービスの「Azure DevOps Server」へと発展している。Visual SourceSafeで管理していたデータは、専用の移行ツールを使うことでTFSへ引き継ぐことができた。