WinINet 【Windows Internet】

概要

WinINet(Windows Internet)とは、Windowsが開発者に提供するAPIおよびDLLの一つで、IPネットワーク上でHTTPやFTPなどのプロトコルを用いて通信できるようにするもの。標準APIはC言語/C++用だがVisual BasicやC#などから利用することもできる。

インターネット上でWebコンテンツの伝送に用いられるHTTP(Hypertext Transfer Protocol)、かつてファイル送受信に標準的に用いられたFTP(File Transfer Protocol)による通信機能をアプリケーションに実装することができる。かつてはGopherプロトコルがサポートされていたこともあった。Windows 10以降はHTTP/2にも対応している。

APIを実装した動的リンクライブラリである wininet.dll はInternet Explorerに付属しており、資格情報やプロキシ設定など一部の情報を共有している。Internet Explorerはバージョン11を最後に廃止されたがWinINetのDLLファイルおよびAPIのサポートは継続されている。

WinINetはアプリケーションでの利用を想定した仕組みでありサービスの一部に組み込むことはできない。サーバなどとして利用するサービスを開発したい場合はサーバ用途向けに開発された「WinHTTP」(Windows HTTP Service)を用いる。

(2022.4.13更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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