ディレクトリトラバーサル 【directory traversal】 パストラバーサル / path traversal

概要

ディレクトリトラバーサル(directory traversal)とは、コンピュータシステムへの攻撃手法の一つで、ファイル名を扱うようなプログラムに対して特殊な文字列を送信することにより、通常はアクセスできないファイルディレクトリ(フォルダ)の内容を取得する手法。

Webアプリケーションなどで、パラメータとして外部からファイル名などの指定を受け付けるような場合に、その文字列の取り扱いに問題があると攻撃対象となる。

オペレーティングシステムOS)の多くはファイルディレクトリの所在を記述するパスpath)の記法の一部として、現在のディレクトリUNIX系OSWindowsなどでは「.」)や一階層上の親ディレクトリ(同「..」)、最上位ディレクトリ(先頭に「/」や「¥」)などを意味する特殊な記号の組み合わせが定められている。

攻撃者はこれを悪用し、プログラムに対してディレクトリ階層を移動するようなパスを与えることにより、開発者の想定外の場所にあるファイルディレクトリへのアクセスう。パスワード個人情報など秘匿されるべき情報が詐取されたり、システム設定の記録されたファイル改竄・削除されシステム環境が破壊されることもある。

(2019.8.23更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
ホーム画面への追加方法
1.ブラウザの 共有ボタンのアイコン 共有ボタンをタップ
2.メニューの「ホーム画面に追加」をタップ
閉じる