インテリジェンス 【intelligence】
概要
インテリジェンス(intelligence)とは、知能、知性、諜報などの意味を持つ英単語。一般的な知性、知能という意味の他に、情報を収集、分析した結果得られる、判断や意思決定に有用な知見、および、そのような情報の精査を行う活動や能力、組織のことを指す場合がある。我々が何らかの活動をする際には周囲の環境からデータ(data)を収集するが、これには無意味なノイズ、雑多で整理されていないもの、散漫で断片的なものが含まれる。これを取捨選択、整理してそれぞれのデータが何を表しているか明らかにものが情報(information)となる。
情報には意思決定に影響しないものや、偽情報、誤情報が含まれていることがある。それぞれの情報を精査して、確度や真実性を評価したり、関連する複数の情報を統合して精度を向上させるといった解析、分析を行い、意思決定に必要な知見を引き出すこと(または知見そのもの)をインテリジェンスという。
この意味での「インテリジェンス」は元は国家の軍事や諜報の分野で用いられてきた用語だが、現在ではビジネスやサイバーセキュリティなど他の分野での似た活動(および得られた知見)についても「ビジネスインテリジェンス」「脅威インテリジェンス」のようにインテリジェンスという語で表すようになっている。
日本語では組織名や外国機関の訳には「情報」の語を充てる(情報機関、内閣情報調査室、米中央情報局など)ことが多いが、「情報」は “information” の意味の方が一般的であるため、活動や知見そのものを指す場合は訳さずに外来語として「インテリジェンス」ということが多い。
(2023.1.10更新)