X-Robots-Tag

概要

X-Robots-Tagとは、HTTPヘッダフィールド(項目)の一つで、検索エンジンなどが運用するコンテンツ収集システム(ボット/クローラー)に対する要請を記述するためのもの。正式な規格には含まれないが事実上の標準として普及している。

Web検索サービスなどを運用する事業者は、インターネット上に公開されているWebコンテンツを収集して索引付けするため、自動的にWebサイト間を移動しながらWebページや画像ファイルなどをダウンロードしていく収集システム運用しており、ロボットを略した「ボット」、あるいは「クローラー」などと呼ばれる。

サイト管理者は、HTMLファイルmeta要素を用いて、検索サービスにおけるそのページの扱いについての希望(強制力はない)を記述することができる。例えば、head要素の中に <"meta name="robots" content="noindex"> のように記述しておくと、そのページを索引に取り込まないでほしい(検索結果に表示しないでほしい)という希望を伝えることができる。

HTMLファイル以外の画像ファイルPDFファイルなどではHTMLタグコンテンツに含めることができないため、meta要素による希望の伝達ができないが、X-Robots-Tagを用いることでHTTPヘッダ中に同様の記述を含めることができ、HTMLファイル以外の扱いも要請することができる。HTMLファイルに適用しても構わない。

構文は「X-Robots-Tag: 要請内容」で、「noindex」ならば検索結果に表示しない、「nofollow」ならばコンテンツに含まれる他のファイルへのリンクを辿らない、「noarchive」ならば検索サービス側にデータの複製(キャッシュ)を残さない、といった希望を伝達することができる。「noindex,noarchive」のようにカンマ区切りで複数のを並べることもできる。

(2023.7.3更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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