BLER【Block Error Rate】ブロック誤り率
概要

デジタル通信では、文字や音声、映像などの情報を「0」と「1」のいずれかを取るビットの並びに変換して送受信する。実際の通信路では電波の減衰や干渉、ノイズなどの影響を受けるため、送信した内容と異なるデータが届くことがある。この現象を「ビット誤り」(bit error)と呼ぶ。
BLERは、こうした誤りがブロック単位でどの程度の頻度で発生しているかを示す指標である。巡回冗長検査(CRC)などの誤り検出符号を用いてデータの受信時に測定することができる。1ビットでも誤りが検出されたブロックは、誤りブロックとして計上される。100ブロック中3ブロックに誤りが含まれればBLERは3%となる。
BLERと混同されやすい指標に「BER」(Bit Error Rate:ビット誤り率)がある。BERがビット単位で誤りの割合を算出するのに対し、BLERはブロック全体の成否で判定する。一つのブロックに複数のビット誤りが含まれていても、BLERでは「1件のエラー」として扱うため、両者の値は必ずしも一致しない。再送制御などブロック単位の処理が多い実際の通信システムでは、BLERの方が実運用の品質評価に即した値となる。
BLERは移動体通信の分野で特によく参照される。LTEや5GといったモバイルのI通信規格では、基地局と端末が互いにBLERを監視しながら変調方式や誤り訂正方式を動的に調整する仕組みがある。通信環境が悪化してBLERが上昇すると、誤りに強い変調方式へ切り替えてデータの確実な到達を優先し、逆に良好な環境ではより高速な方式を選択して通信効率を高める。
BLERは通信だけでなく光ディスクなどの記憶媒体の品質を評価する指標としても利用される。ディスク表面の傷や汚れによって読み取りエラーが生じる頻度をBLERで測定することで、媒体の劣化状態や信頼性を評価できる。