ニュートン法 【Newton’s method】

概要

ニュートン法(Newton’s method)とは、方程式の解を数値計算により近似的に求める手法の一つ。解を求めようとする範囲において微分可能かつ単調増加で下に凸であり、一次導関数が導出できる場合に適用できる。

方程式f(x)=0に対して関数y=f(x)を考え、まず適当なxを取ってf(x)に対する接線を求める。接線がx軸の交点におけるxの値は最初のxよりも解に近いため、このxについて再び接線を求めると、そのx軸との交点はさらに解に近づく。この操作を何度も繰り返し行なっていくと、xの値は解に収束していくため、適当な回数で操作を打ち切ることにより、回数に応じた精度の解の近似値を得ることができる。

非線形方程式を数値的に求める手法として古くから広く知られており、二分法より収束が早く、少ない計算回数で効率よく近似解の精度を高められる。1669年に万有引力の法則などで知られるアイザック・ニュートン(Isaac Newton)が考案し、1690年にジョセフ・ラプソン(Joseph Raphson)によって改良された。二人の名を取ってニュートン・ラプソン法(Newton-Raphson’s method)と呼ばれることもある。

(2018.6.14更新)

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