フォースフィードバック【FFB】Force Feed-Back

概要

フォースフィードバックとはゲームコントローラーなどの入力装置において、利用者の操作や画面内の状況に応じて振動や抵抗などの力学的な反応を返す技術。実際の機械の操縦などで生じる物理的な力を模倣し、触覚を通じて操作感や臨場感を高める。
フォースフィードバックのイメージ画像

装置内部に偏心回転モーターやリニアアクチュエータ、トルク制御機構などを組み込み、入力信号に応じて操作と逆方向の力や周期的な振動などを生成する。力の強弱を連続的に制御することで、画面上の視覚情報だけでは把握しにくい負荷の変化や衝撃を補完できる。

代表例が、レースゲーム用のハンドル型コントローラーである。路面の凹凸やタイヤのスリップ、コーナリング時の横荷重に応じてトルクが変化し、操舵に対する抵抗感が動的に変わることで、実車に近い感覚を伝える。フライトシミュレーターの操縦桿でも、速度や風圧による手応えを再現する仕組みが提供される。

家庭用ゲーム機の汎用パッドにも振動機能を備えたものが多い。衝突や被弾といった演出をリアルに伝える用途に加え、視覚的注意を妨げずに状態変化を振動だけで知らせる手法としても利用される。音や画面表示を補い、メニュー操作の確定を振動で示す設計も見られ、アクセシビリティの観点から評価されることもある。

仮想現実VR)や空間コンピューティングの分野では、グローブ型や指輪型のウェアラブル装置が開発され、指ごとに個別の力学的フィードバックを行うことで、仮想空間内の物体の形状や硬さ、握ったときの反発力を再現する研究が進められている。関節単位での制御により、把持動作の再現精度を高める試みも含まれる。

医療分野における手術支援ロボットの遠隔操作では、術者が患部をメスで切開したり針を刺したりする際の微細な手応えをリアルタイムに伝えることで、安全で正確な処置を支援している。産業用ロボットの遠隔制御や建設機械の操縦、高度なシミュレータなど、直感的な操作性と安全性が求められる用途での応用も進んでいる。

このような触覚を利用者に伝えるインターフェース技術は「ハプティクス」(haptics)と呼ばれる研究分野に含まれる。もともとは、航空機の操縦桿が油圧や電気信号による制御へ移行した際、パイロットに気流や機体への負荷を人工的に伝える目的で発展した。その後、アーケードゲームや家庭用ゲーム機の周辺機器に採用されたことで一般に浸透した。

(2026.6.26更新)
 

他の辞典等による「フォースフィードバック」の解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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