マスターアップ

概要

マスターアップとは、ゲームソフトなどの開発過程で、すべての内容が完成し、パッケージの量産などに移行できるようになること。完成版を「マスターアップ版」と呼ぶことがある。

主にパソコン向けや家庭用ゲーム機向けのゲームタイトルなどの開発工程について用いられる用語で、開発チームによるプログラム開発や素材制作、テスト、修正などの工程がすべて完了し、顧客の元に届ける内容が完成したことを意味する。

パッケージ販売されるタイトルの場合は、工場でDVDBlu-ray Discなどに内容が複製され、販売パッケージが量産される。製造期間が必要なため、マスターアップの期日は発売日の数か月前となるのが一般的である。製造工程へ回す内容の提出という意味で「マスター提出」と呼ぶ場合もある。

マスターアップ版の完成前に、プレイ可能な試作版としてプロトタイプ版、アルファ版ベータ版などが制作される場合もある。これらはテスターや消費者によるテストを経て、マスターアップ版へ修正が反映される。

なお、ゲームソフトだけでなく、DVDBlu-ray Discで販売される映像ソフトCDで販売される音楽ソフトなどについても制作完了をマスターアップと呼ぶ場合がある。「マスターアップ」という表現は和製英語であり、英語では開発が完了し製造工程へ送ることを “release to manufacturer” (RTM)のように、完成版のことを “gold master” のように呼ぶことが多い。

(2024.3.20更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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