リトライ【retry】

概要

リトライとは処理や操作が失敗・中断した際に同じ処理をもう一度実行すること。利用者が手動で再実行する場合と、システムが自動的に繰り返す場合があり、ネットワーク通信や分散システムにおける信頼性確保の手法として用いられる。
リトライのイメージ画像

通信やファイル操作、APIの呼び出しなど、何らかの原因で処理が正常に完了しなかった場合に、同一の処理を再度試みる動作をリトライという。利用者が画面上の操作で再実行を指示する「手動リトライ」と、システムが失敗を検知してあらかじめ設定された回数・間隔に従って繰り返す「自動リトライ」がある。一時的なネットワーク障害やサーバの過負荷など、時間をおけば成功する見込みのある失敗に対して有効な手段である。

自動リトライでは、試行ごとに待機時間を指数関数的に延ばす「指数バックオフ」(exponential backoff)という手法が用いられることがある。短時間に集中して再試行すると、障害中のサーバへの負荷をさらに増大させる恐れがあるためである。また、設定された回数を超えても成功しない場合は処理を打ち切り、エラーとして扱うことが一般的である。

同一の要求を繰り返し送ると処理が重複して実行される可能性があるため、業務システムやWebサービスでは同じ要求を複数回受け取っても結果が変わらない設計、すなわち「冪等性」(idempotency)の確保が求められる場合がある。

ビデオゲームの分野では、プレイ中のステージや戦闘などの場面を中断し、その開始時点からやり直す操作をリトライという。途中の進行状況は破棄され、開始時の状態に戻される。ゲームオーバー後に再挑戦する場合だけでなく、より良い結果を目指してプレイヤーが能動的にやり直す場合にも使われ、パズルゲームや難易度の高いアクションゲームで特に多用される。

(2026.6.30更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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