トラック 【track】

概要

トラック(track)とは、跡、形跡、足跡、線路、軌道、走路、小道、進路、道筋、手順、追跡する、監視する、など意味を持つ英単語。貨物自動車などを意味するトラックの方は英語では “truck” と綴る。

ディスク型メディアのトラック

磁気ディスクなど円盤(ディスク)状の記憶媒体記録メディア)を用いる記憶装置では、記録位置の管理のために盤上を木の年輪のような等間隔の同心円で分割する。そのようにして区切られた同じ太さのドーナツ型(円環状)の領域のことをトラックという。光学ディスクでは外周から内周まで渦巻状に一本の繋がっており、一周分をトラックという。

隣接するトラックとの距離(トラックの幅)を「トラックピッチ」(track pitch)と呼び、これが小さいほどトラックの密度が大きく、より大容量となる。CDでは1.6μm(マイクロメートル)、DVDでは0.74μm、Blu-ray Discでは0.32μmとなっている。

トラックはさらに半径によって同角度毎に分割され、扇子型の「セクタ」(sector)に分割され、これが最小の記録単位となる。実用上は連続するセクタをいくつか連結した「クラスタ」(cluster)を単位に管理することが多い。

音楽CDのトラック

CDコンパクトディスク)では、記録面上に渦巻状に配された記録領域の意味の他に、音楽CDオーディオCDCD-DA)に音声を曲単位で分けて収録するための記録単位のこともトラックという。記録データの開始を意味する「リードイン」(lead-in)という特殊なデータに続けて、音声データ本体、データ終了を表す「リードアウト」(lead-out)で構成される。再生機は音楽CDの内容をトラック単位で頭出しすることができ、選択・指定したトラックの音声を即座に再生することができる。

(2024.4.1更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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