読み方 : ふりょうセクタ

不良セクタ【bad sector】

不良セクタとは?

円盤(ディスク)状の記憶媒体のうち、物理的な損耗によりデータの読み書きが正常に行えなくなったセクタのこと。すでに記録済みだったデータがある場合は読み出せなくなり喪失する。
不良セクタのイメージ画像

セクタはディスクの読み書きを行う最小単位となる区画で、通常数百バイト~数キロバイト程度(512バイトがよく用いられる)の小さな領域である。ディスク表面に傷や摩耗、磁性体の状態の劣化などが生じるとその箇所へのデータの読み書きができなくなるが、管理を容易にするため損傷箇所を含むセクタを不良セクタとして登録し、以降はアクセス時に自動的にスキップされる。

不良セクタがすでに使用されておりデータが記録されていた場合はそのセクタデータは失われるが、何の記録に利用されていたかによりどのような影響が生じるかは大きく異なる。OSを構成するファイルなど他の媒体から複製してきたものであれば元のファイルを(健全なセクタに)コピーしなおして復活させられることもあるが、利用者の作成したデータファイルでバックアップを取っていないものなど、そこにしかなかったものは永久に失われてしまう。

発見された不良セクタは通常の方法ではアクセスできなくなるが、特殊な機材やソフトウェアなどを用いて内容の読み取りを試みることはできる。その場合、セクタ内の実際の損傷箇所の前後のデータは取り出すことを期待でき、破損の原因や状態次第では破損箇所のデータを取り出すことができる場合もある。

ハードディスクの中には、あらかじめ予備のセクタを用意しておき、不良セクタが生じると自動的にその代替として振る舞うよう設定する管理機能を持つものもある。この過程を不良セクタの修復(あるいは回復、復旧)などと表現している場合もあるが、実際には不良セクタそのものを以前の状態に戻しているわけではない。

🔰よくある質問

  • 不良セクタとは何ですか?
    ハードディスクHDD)やSSDなどのストレージにおいて、データの読み書きが正常に行えなくなった領域のことです。セクタとはストレージの最小記録単位を指し、その一部が物理的または論理的な損傷によって使用できなくなった状態を不良セクタと呼びます。
  • 不良セクタはなぜ発生するのですか?
    原因は大きく二種類あります。物理的な衝撃、経年劣化、製造上の欠陥による物理的な不良と、突然の電源断やソフトウェアの異常終了によって制御情報の整合性が崩れた論理的な不良です。ハードディスクは機械的な部品を持つため物理的な損傷が起きやすく、SSDは書き込み回数の上限に近づくと劣化が生じます。
  • 不良セクタが発生するとどうなりますか?
    ファイルが開けなくなる、動作が極端に遅くなる、システムが頻繁にフリーズするといった症状が現れます。不良セクタがOSの起動に必要な領域に及ぶと、パソコン自体が起動しなくなることもあります。
  • 不良セクタは修復できますか?
    論理的な不良セクタWindowsチェックディスクchkdsk)などのツールで修復できる場合があります。一方、物理的な不良セクタは根本的な修復が困難で、OSが該当領域を使用禁止にして回避する処置がとられます。物理的な損傷が進行している場合は早急なデータバックアップが推奨されます。
  • 不良セクタを予防する方法はありますか?
    定期的なバックアップの実施と、突然の電源断を避けることが基本的な対策です。ハードディスクは物理的な衝撃に弱いため、持ち運び時の取り扱いにも注意が必要です。またS.M.A.R.T.と呼ばれるストレージの自己診断機能を定期的に確認することで、異常の早期発見につながります。

他の辞典等による「不良セクタ」の解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。