ハードディスクパスワード 【HDD password】 ATAパスワードロック

概要

ハードディスクパスワード(HDD password)とは、ハードディスクなどのストレージ装置にハードウェアレベルでパスワードを設定し、物理的に盗難されても中身を読み込めないようにする技術。SSDでも使われる。

パスワードを設定したストレージは、コンピュータから取り外して別のコンピュータに繋ぎ変えるなどしても、パスワードを入力しない限り正しく認識されず、内容を読み取ったり複製することはできなくなる。容易に持ち去ることができるノートパソコンの法人向けモデルなどに搭載されていることが多い。

BIOS/UEFIなどコンピュータ本体のファームウェアが提供する保護機構で、オペレーティングシステム(OS)とは無関係に利用できる。システムの起動をロックするパワーオンパスワードBIOSパスワード)と併用することが多い。

外付け型の装置ではシステムからの認識や制御の方法が内蔵型と異なるためハードディスクパスワード自体は使えない場合がほとんどで、代わりにストレージ側が独自に似た機能を実装していることがある。

(2018.12.12更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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