情報弱者 【information poor】 情弱
概要
情報弱者(information poor)とは、情報の入手や利用について困難を抱える人のこと。情報の探索や評価のための基礎的な知見や能力が乏しかったり、情報機器の基礎的な理解や入手、操作が困難だったり、メディア環境や通信回線などの情報インフラが貧弱なために陥る。典型的には低所得者や高齢者、障害者、外国からの移住者などがその国・地域における相対的な情報弱者となりやすい。また、文脈によっては、情報環境の充実した都市部と対比して過疎地や中山間地、離島といった情報通信インフラ整備の遅れがちな地域の住民を指したり、先進工業諸国と対比して発展途上国の国民などを指す場合もある。
情報や情報技術を活用して生活やキャリアを充実・向上させられる人々と、それが困難な情報弱者たちの間で社会的・経済的な格差が生じ、あるいは時が経つに連れ格差が拡大していく現象を「デジタルデバイド」(digital divide)という。
ネットスラングの「情弱」
インターネット上のコミュニティサイトなどで流通する俗語(スラング)に「情弱」(じょうじゃく)という表現があり、「情報弱者」を省略した罵倒語、侮蔑語である。
本来の意味での情報弱者を指す場合もあるが、ある狭い特定の分野や界隈について、その事情や経緯、基礎的な知識に通じていない人、情報の偏り具合や真贋の評価がうまくできない人、といった用法が多い。
(2018.11.15更新)