VDT症候群 【Visual Display Terminal disorder】 VDT障害

概要

VDT症候群(Visual Display Terminal disorder)とは、パソコンディスプレイを長時間見続けながら、同じ姿勢でキーボードマウスなどを操作し続けることによって発生する、身体的・精神的疾患の総称。

直接的な身体的疾患の例としては眼精疲労や視力低下、目のかすみ、目の痛み、ドライアイ、めまいなどが挙げられる。これらの症状の原因は、画面の輝度コントラストが強すぎることや、長時間画面を注視する際にまばたきの回数が減ることなどである。

このほかにも、端末の前で長時間姿勢を固定して作業することによる肩こりや腰痛など体の痛み、キーボード操作によって起こる腱鞘炎などの身体的症状も含まれる。精神的疾患の例としては、単調なデータ入力作業などを長時間行うことによって起こる情緒不安定や不眠などがある。

厚生労働省では、2002年に「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」を策定し、その中でVDT障害を防ぐための作業管理のしかたや、VDT障害を起こさない適切な情報機器の基準、健康管理の方針などをまとめている。

(2025.2.26更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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