複合現実 【MR】 Mixed Reality

概要

複合現実(MR)とは、現実の環境と、コンピュータによって人工的に作り出された現実感を組み合わせ、複合的な空間知覚を生み出す技術の総称。現実空間と仮想空間の混合。

広義には、何らかの形で現実の情報と人工的な情報を混合する空間構成技術を広く総称し、現実の空間をベースに人工的に作り出された知覚情報を追加する「拡張現実感」(ARAugmented Reality)と、仮想的な空間をベースに現実世界の情報を追加する「拡張仮想感」(AV:Augmented Virtuality)が含まれる。完全に人工的な情報のみで構成される「仮想現実」(VR:Vitual Reality)と対比される概念である。

狭義には、ARをより発展させ、空間的な広がりを持った仮想物を現実空間の特定の位置にリアルタイムに合成し、手で触れるといった物理的な働きかけにより操作したり介入できるようにする技術を指す。一般的には総称的な用法よりもこのような発展的なAR技術を意味することが多い。

例えば、視界を覆うゴーグル状のヘッドマウントディスプレイHMDHead Mount Display)を装着すると、カメラで撮影された現実の周囲の光景が現れ、そこにコンピュータグラフィックスで合成されたボールの映像が合成されており、近づいて手で触れる動作をうとカメラやセンサーでそれを検知して映像内のボールを動かすといったシステム開発されている。

(2021.8.18更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
ホーム画面への追加方法
1.ブラウザの 共有ボタンのアイコン 共有ボタンをタップ
2.メニューの「ホーム画面に追加」をタップ
閉じる