複合現実 【MR】 Mixed Reality
広義には、何らかの形で現実の情報と人工的な情報を混合する空間構成技術を広く総称し、現実の空間をベースに人工的に作り出された知覚情報を追加する「拡張現実感」(AR:Augmented Reality)と、仮想的な空間をベースに現実世界の情報を追加する「拡張仮想感」(AV:Augmented Virtuality)が含まれる。完全に人工的な情報のみで構成される「仮想現実」(VR:Vitual Reality)と対比される概念である。
狭義には、ARをより発展させ、空間的な広がりを持った仮想物を現実空間の特定の位置にリアルタイムに合成し、手で触れるといった物理的な働きかけにより操作したり介入できるようにする技術を指す。一般的には総称的な用法よりもこのような発展的なAR技術を意味することが多い。
例えば、視界を覆うゴーグル状のヘッドマウントディスプレイ(HMD:Head Mount Display)を装着すると、カメラで撮影された現実の周囲の光景が現れ、そこにコンピュータグラフィックスで合成されたボールの映像が合成されており、近づいて手で触れる動作を行うとカメラやセンサーでそれを検知して映像内のボールを動かすといったシステムが開発されている。
(2021.8.18更新)