LiDAR 【Light Detection And Ranging】
概要
LiDAR(Light Detection And Ranging)とは、レーダー技術の一種で、レーザー光を照射して反射光の変化から周囲の物体の存在を検知したり距離を計測する技術。自動運転車の前方の探知などに応用されている。レーザー光源と光センサーからなり、光源からパルス状のレーザーを発射し、反射光の遅延時間を計測して対象物までの距離を測定する。回転する鏡などを用いて様々な角度に連続的に光を照射することで周囲の様子を探知でき、物体の形状や移動なども検知することができる。
可視光線の他に近赤外線や近紫外線を利用する場合もある。ミリ波レーダーなどに比べ障害物などを高精度で検知できるが、雨や霧の中では拡散や反射が大きくなり観測可能な距離が短くなってしまう。自動車などに搭載する場合は対向車が発射するレーザーとの識別の問題もある。
以前から、気象観測で雲や雨粒の測定に利用したり、航空機や人工衛星に搭載して地表面の地形のスキャンや地殻変動による隆起や沈降の計測などに使われてきた。近年では、自律的に移動するロボット掃除機や自動運転車、無人搬送車、ドローンなどの「目」として、他のセンサーやカメラなどと組み合わせて利用する事例が増えている。
(2024.7.13更新)