サイバースペース 【cyberspace】 サイバー空間 / 電脳空間

概要

サイバースペース(cyberspace)とは、インターネットのような広域の開かれたコンピュータネットワークを人々が社会的営みを行なう場と捉え、現実世界の空間に例えた表現。

1980年代にカナダの作家ウィリアム・ギブスン(William Gibson)氏の小説「ニューロマンサー」(Neuromancer)などの作品群に登場し広まった語で、“cybernetics”(サイバネティックス)と “space”(スペース)の造語であるとされる。

SF作品などでは、脳や感覚器官と直結し、実際に空間として知覚されるような電子ネットワークとして描かれることが多い。このイメージから、1990年代にはアバター(自分の代理となるキャラクター)を介した遠隔コミュニケーションや、VR(仮想現実)技術による没入感のある仮想空間などが想起されることが多かった。

21世紀になるとインターネットが爆発的に普及し、人々が日常の一部としてネット上で仕事や商取引、他者との交流、情報の発信や収集などを行うようになり、トラブルや犯罪さえもネットを舞台に起こるようになると、社会の一部としてのインターネットを指してサイバースペースと呼ぶようになっていった。

(2023.2.6更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。