モダナイゼーション 【modernization】 モダナイズ / モダナイ / ITモダナイゼーション
概要
モダナイゼーション(modernization)とは、近代化、現代化という意味の英単語。ITの分野では、企業の情報システムで稼働しているソフトウェアやハードウェアなどを、稼働中の資産を活かしながら最新の製品や設計で置き換えることを指す。特に、開発や稼働開始から数十年経っていることも珍しくないメインフレーム(大型汎用機)を中心とする基幹的な業務システムを、新しい製品や技術を用いて全面的に刷新することを意味する場合が多い。
単に同じ機能の新しいシステムを開発して置換することを含める場合もあるが、一般的には、現行システムを構成するソフトウェアやプログラムコード、ドキュメントなどを何らかの形で活用しながら、システム基盤を刷新することを指すことが多い。新規開発よりコストを削減したり、置き換えに伴うトラブルを低減することを狙う。
具体的な手法はいくつかあり、コストや工期、移行後の新システムの性能や制約、適用可能なシステムが異なる。対象となるシステムに適用できる方式か、移行後の利用環境に適した方式かを見極めて移行方式を決定する必要がある。
現行のシステムはそのままに、外部からアクセスするためのミドルウェアなどを新たに開発し、他のシステムとの連携や操作性の向上などを図る手法を「ラッピング」あるいは「リインターフェース」という。
また、ソースコードの自動変換ソフトなどを用いてCOBOLなど古いプログラミング言語で作成されたプログラムをJavaなど新しい言語で書き直す手法を「リライト」、仮想化ソフトなどを用いて現行システムのハードウェアやOSなどの部分を最新システム上で再現し、ソフトウェアやデータなどはそのまま移行する手法を「リホスト」という。
(2020.3.23更新)