内部クラス 【inner class】 インナークラス

概要

内部クラス(inner class)とは、オブジェクト指向プログラミング言語で定義されるクラスの一つで、あるクラスの内部で宣言されたもの。オブジェクトの内部に独立性の高い別のオブジェクトが含まれている場合に用いる。

オブジェクト指向プログラミングでは、オブジェクトの持つデータプロパティ)とデータに対する操作(メソッド)を一体化して「クラス」(class)として定義する。あるクラスの構成要素として別のクラス入れ子ネスト)状に定義したものを内部クラスという。

クラスを定義するコードブロックの中で、プロパティメソッドの宣言と並べて内部クラスを定義するブロックを記述することにより作成することができる。内部クラスの内部には通常のクラスと同じように固有のプロパティメソッドコンストラクタなどを定義することができる。

Javaの場合、staticキーワードで宣言する「静的内部クラス」と、staticなしで宣言する「非静的内部クラス」に分かれる。非静的内部クラスはさらに、外側のクラスメンバーとして宣言される「メンバークラス」と、外側のクラスメソッド内で宣言される「ローカルクラス」に分かれる。ローカルクラスはその場で一度だけインスタンス化される「匿名クラス」(無名クラス)として定義することもある。

内部クラスは、あるクラスの内容を受け継いで拡張する「サブクラス」(子クラス/派生クラス)とは異なり、外側のクラスとは異なる対象をモデル化する。外側のクラスモデル化する対象の一部を構成する要素をクラス内に一体的に定義したいときに用いる。

(2024.2.10更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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