IIOP 【Internet Inter-ORB Protocol】

概要

IIOP(Internet Inter-ORB Protocol)とは、分散オブジェクト技術の標準を定めた「CORBA」(Common Object Request Broker Architecture)規格の一部で、IPネットワークを通じて異なるORB間でメッセージを交換するための通信プロトコル。業界団体のOMG(Object Management Group)が仕様を策定している。

ORB」(Object Request Broker)とは、部品化されたソフトウェアオブジェクト)間で処理の依頼や結果の通知などの連携をうための基盤的なソフトウェアで、あるオブジェクトからネットワークを通じて異なる機種やオペレーティングシステムOS)で動作するオブジェクトの機能を利用したり、異なるプログラミング言語開発されたオブジェクトを互いに連携させることができる。

IIOPはORB同士が通信うための標準的な通信手順データ形式を定めたもので、あるオブジェクトから自身の環境にあるORBを介して、別のORBの管理下にあるオブジェクトとの間で通信することができるようになる。

OMGでは下位の通信環境によらない汎用ORB間通信プロトコルとして「GIOP」(General Inter-ORB Protocol)を定めており、これをIPおよびTCPに適合させたものがIIOPである。IPの上位としてUDPを用いるようにした「DIOP」(Datagram IOP)、SSL/TLSにより暗号化認証うことができる「SSLIOP」、TCPの上位にHTTPを用いるようにした「HTIOP」(Hypertext IOP)などのバリエーションがある。

(2024.1.24更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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