メソッドチェーン 【method chaining】

概要

メソッドチェーン(method chaining)とは、オブジェクト指向プログラミング言語における処理の記述方法の一つで、メソッド呼び出しを次々に繋げたもの。単一の文で簡潔に複雑な処理を記述できる。

オブジェクト指向プログラミング言語では、「インスタンス.メソッド引数)」といった形式で、データに対する操作を記述することが多い。このとき、メソッド返り値に対してさらに別のメソッド呼び出しをい、「インスタンス.メソッド1(引数1).メソッド2(引数2)…」と処理を連結した記法をメソッドチェーンという。

例えば、JavaScriptで「文字列変数x中の『0』を『A』に置き換え、先頭の4文字を取り出す」処理は、「let y=x.replace(/0/g,"A"); let z=x.substring(0,4);」のように2つの文で記述されるが、メソッドチェーンを用いればこれを「let z=x..replace(/0/g,"A").substring(0,4)」と繋げて一文で表すことができる。

処理を一文ずつ書く場合には各処理の結果を保管して次の処理に渡す中間的な変数が必要となるが、メソッドチェーンでは変数を使わずにメソッド間のの受け渡しをうことができる。言語によっては、返り値メソッドを呼び出すのではなくそのオブジェクト自体のメソッド呼び出しを連続して記述できる構文が用意されていることもあり、「カスケード記法」(method cascading)と呼ばれる。

(2024.8.28更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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