protected変数 【protected variable】 protectedプロパティ / protected property / protectedフィールド / protected field
概要
protected変数(protected variable)とは、オブジェクト指向プログラミングでクラスに定義されるメンバ変数のうち、所属するクラスとサブクラスの内部からのみ参照可能なもの。言語により「protected変数」「protectedプロパティ」「protectedフィールド」などと呼ばれる。クラスベースのオブジェクト指向プログラミング言語では、オブジェクトの雛形である「クラス」(class)を定義し、オブジェクトを表すデータである「メンバ変数」(member variable)あるいは「プロパティ」(property)と、変数の操作や何らかの処理を行う手続きである「メソッド」(method)を記述する。
変数やメソッドの宣言時にはデータ型などと共に、プログラム上のどの範囲から参照することができるかを指定する「アクセス修飾子」(access modifier)を指定することができる。多くの言語では「private」「protected」「public」の3種類を用意しており、「protected」はそのクラスとサブクラスからアクセスできる。
言語により記法は異なるが、先頭に「protected」というキーワードを付けて「protected int someProp = 0;」のように宣言するとprotected変数を定義することができる。同じクラス内のメソッドや、そのクラスを継承したサブクラス(子クラス/派生クラス)のメソッドから値の読み取りや参照ができる。
オブジェクト指向プログラミングではオブジェクトが外部に公開するのは操作、すなわちメソッドのみであり、メンバ変数は同じクラス内からのみ参照できるprivate変数とするのが原則とされる。protected変数はサブクラス内で共通して参照される可能性のある状態変数などのために用いられることがある。
(2024.5.31更新)