BEMS 【Building and Energy Management System】

概要

BEMS(Building and Energy Management System)とは、ビル内の各電力設備の稼働状況や電力使用量を監視・記録し、また、設備を遠隔から制御することにより、電力使用量や電力料金の低減・最適化を図る情報システム

ビル内に設けたコンピュータシステムに、ビル内の配線を利用して構築された通信ネットワークを介して、各設備・機器の使用状況や、ビル内に設置された各種センサーからの情報を収集し、記録・蓄積する。

蓄積された情報を解析し、機器の起動・停止などの制御を遠隔から一括して行うことができる。温度センサー情報を元に空調の動作設定をこまめに調節したり、人感センサーと連動して人のいない場所の照明を消灯するといった制御を行い、電力使用量を削減する。

また、オフィスビルなどに適用される電気料金の大口契約は過去の最大使用量を参考に基本料金を設定するといった商習慣があるため、真夏の午後など電力使用のピーク時に優先度の低い設備を停止させ、最大値が一定以下に収まるように制限する「ピークカット」を行う機能もある。

(2025.1.17更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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