TLC 【Triple Level Cell】 MLC-3 / TLC NAND
フラッシュメモリの記憶素子は蓄積された電荷の有無や量の違いにより記録された値を区別する。このうち、電荷の有無の2つの状態をそれぞれ0と1に対応付けて1ビットのデータを格納できるものをSLC(Single Level Cell:シングルレベルセル)、電荷量に応じて3つ以上の状態を識別し、3値以上でデータを記録できるものをMLC(Multiple Level Cell:マルチレベルセル)という。
TLCはMLCのうち、8段階の電荷量を区別することにより一つのセルに3ビットのデータを記録することができる。セルあたりのデータ量がSLCの3倍、2ビット記録MLCの1.5倍と記録密度が高いが、耐久性や信頼性ではこれらの方式より劣る。安価で大容量の普及型SSD製品などで用いられている。
通常、単にMLCといった場合は先行して普及した4値/2ビットのタイプを指すことが多い(初期には3値のタイプも存在した)。このため、3ビット記録の製品を区別するためにTLCという呼称が用いられる。2ビット記録を「MLC-2」、3ビット記録を「MLC-3」のように書き分ける場合もある。
(2019.8.28更新)