XQDメモリーカード 【XQD card】
概要
XQDメモリーカード(XQD card)とは、カメラなどで用いられる高速・大容量なメモリカードの規格の一つ。2010年にソニー、ニコン、米サンディスク(SanDisk)社が共同で仕様を提案し、2011年に業界団体CompactFlash Associationが規格を策定した。従来のコンパクトフラッシュ(CF:CompactFlash)に代わってデジタル一眼レフカメラやデジタルビデオカメラなどの製品で用いることを想定したメモリーカード規格で、入出力インターフェースとしてPCI Expressを採用している。
当初の規格ではPCI Express 1.0を用いて125MB/s(メガバイト毎秒)でのデータ伝送が可能で、2012年のXQD 2.0規格ではPCI Express 3.0を用いて最高1GB/s(ギガバイト毎秒)での伝送が可能となっている。実際の伝送速度はメモリ素子の読み書き速度にも左右されるため製品ごとに異なり、2.0規格で400MB/s程度までのカードが発売されている。
カードのサイズは長さ38.5×幅29.8×厚さ3.8mmとSDメモリーカードに近いが、端子形状などは独自で、コンパクトフラッシュをはじめ既存のメモリーカード規格との互換性はない。CFの後継をめぐっては同時期に発表された「CFast」もありメーカーによって対応が分かれたが、2016年にはさらに高度化された「CFexpress」が発表され、両規格からの移行が進みつつある。
(2022.4.11更新)