CFexpress
概要
CFexpressとは、カメラなどで用いられる高速・大容量なメモリカードの規格の一つ。コンパクトフラッシュ(CF:CompactFlash)などの後継として2017年に業界団体CompactFlash Associationが標準化した。デジタル一眼レフカメラやデジタルビデオカメラでは従来コンパクトフラッシュがよく用いられてきたが、後継として「CFast」と「XQDメモリーカード」が並立し、メーカーによって対応が分かれていた。CFexpressは両者の事実上の後継で、XQDを高度化する形で一本化された。
入出力インターフェースとしてPCI Express 3.0およびNVM Express(NVMe)を採用し、当初の1.0規格では2レーン(x2)の伝送路で最高2GB/s(ギガバイト毎秒)、2.0規格では4レーン(x4)で4GB/sまでと高速なデータ伝送に対応している。
サイズや形状は1.0規格では「Type B」と呼ばれるXQDと同じサイズ・端子形状のものが規格化され、同じPCI ExpressをベースとするXQDに対して上位互換となっている。2.0規格では、これより一回り小さくSDメモリーカードよりも小型の「Type A」、一回り大きく大容量・高速伝送に対応した「Type C」が追加されている。
Type AはPCIeの伝送路(レーン)が1レーン(x1)で、Type Bは2レーン(x2)、Type Cが4レーン(x4)となっている。Type BがXQD互換である以外、いずれのタイプもCF/CFastを含む既存のメモリーカードとの互換性はなく、個別に対応製品を揃える必要がある。パソコンなどでの読み書きにはカードリーダーが必要になることが多いが、USB接続だとUSB 3.0でも伝送速度が追いつかない(USBの速度が律速になる)場合がある。
(2022.4.11更新)